つづき。

油すまし

これがどうもはっきりしない妖怪で、語源にしても説がいくつか別れるくらい。天草の伝説として明治時代に報告されたのにたんをはっし、水木氏の絵により全国区レベルとなった。江戸時代の民間信仰の対象であった可能性がある。最近山中で油すましの墓と称する石像がいくつか発見された。いわゆる油を盗もうとした小僧の霊という全国区の伝承と重なって伝えられることもある。

アドヒスタ

アフリカのある地域では、夜明けの太陽の一瞬を神としてあがめる風習があった。夜明けの光が一瞬紫色になるときをあがめたのかな。それじゃあショーバクじゃん。ユングの本から。

アイク

アフリカのある地域では夜明けの太陽を神と崇めるのに対し、暗闇や風にやどる精霊をアイクと呼んで畏れたという。ユングの本から。

アヌビス神

姿も行動もバリエーションが有るが、一般には死をつかさどる黒犬形の神。古代エジプトの動物神のひとつ。人の体を描く事も有る。「死者の書」では冥界の法廷で死者の生前の行いをはかるために天秤に心臓を載せる役目を果たすとされている。冥界の法廷という考え方はこんな大昔からあったのだ。

びしゃがつく

背後にいないはずの他人の足音がする。べとべとさんと同じようなもの。

亡魂船

「リング」で知った人が多いだろう。伊豆一帯に広がる海の幽霊船伝説のひとつ。詳しくは「百鬼夜話」を見てください。

グレイと人間のハイブリッド

宇宙人主義者たちによると既に宇宙人と人間の交配は進んでおり、地下植民地では多数のハイブリッドが活動しているという。それはグレイが遺伝学的に行き詰まっているため米軍との密約のもとに行われているのだという。

かりょうびんが

天界の鳥として仏教絵画ではおなじみ。世にも美しい声で鳴く。

マカラ

東南アジア伝説の怪魚。いろいろな伝説に顔を出し、いろいろなものを口から産み出した。

マンティコア

獅子身蠍尾の怪物。おなじみですね。

パーントゥ

沖縄の精霊。秋のパーントゥ祭では泥塗れの男たちが異臭をはなちながら子供に泥を塗って周る。

レプティリアン

グレイ型宇宙人はいずれも高度な文明の産物だが、この種族は非常に攻撃的で危険である。爬虫類起源のグレイの中でもとくに爬虫類であり、人間を家畜の牛くらいにしか思っていない。彼等はしばしば人間を食糧としてさらう。アメリカの南部地下にある某基地では人間を解体したスープやタンクを目撃したという証言もあがっており、レプティリアンの施設であった可能性が取りざたされている。他のグレイ種族と対立関係にあるともいう。

太陽のしっぽ

古代ギリシャでは太陽にしっぽがありそれが揺れると風が吹くとされていた。ユングによると精神病院でまったく同じことを語る患者がいた。それが集合的無意識によるものという確信をえたという。太陽の黒点に森があって人が住んでいると主張する人もいることだし、ま、そのくらいいいんではにでしょうか。黒点に住んだらたぶん放射能で即死しますが。それ以前に蒸発か。

オリオン

オリオン座の方向から来たといわれる、珍しい背の高いグレイ型宇宙人。アリューシャン諸島方面で近年見られるようになってきたとのこと。2メートル以上の長身で知的という。「オリオン座の方向」て微妙な表現だな。「消防署の方向」と一緒だな。だいたいオリオン座を構成する星はみんな地球からの距離はバラバラなわけだし。

ワンジニ神

アボリジニの神。

山子

山奥に棲む子供のイメージは日本に数多いが、これもそのひとつ。

赤いマスクの女

90年代に韓国と日本の実質的な文化交流が始まると、特に小さな子供に日本からの都市伝説が輸入され語られるようになった。90年代はじめに韓国ソウル近辺の小学校で流行ったこの「赤いマスクの女」の話もじつに10年以上の時を飛び越えて伝えられた「口裂け女」話そのものである。違いはマスクの色のみ。他に「赤い紙」など、日本発の噂話は数多い。

アプサラス

東南アジア、カンボジアあたりの宗教的な伝説で、川や雲、雷や星、樹木などにやどる水の妖精。ガンダルヴァの愛人として仏教美術などでは共に神仏をたたえ敬うものとして描かれてきた。東アジアで飛天、天女と呼ばれるものはこれにあたる。また、東南アジアでは魚や竜の口から人神が飛び出す意匠の飾りが多く出土しているが、アプサラスが大怪魚マカラの口から出てくる像も作られている。これはマカラが口からハスの花を吐き出すと、その中からアプサラスが生まれてきたという伝説による。

人面犬

ここにきて89年の都市伝説「人面犬」が再び口辺にのぼるようになってきた。筑波あたりの走り屋発信のこの話がテレビを通じて全国に広がってから人面ブームが巻き起こり、そしてまたたくまに消えていったわけだが、結局高速で山道を駆け抜ける人犬のイメージはもともと高速を四つんばいで走る老婆というイメージからきていることは明白であり、今改めて語られているのはネットや本で高速老婆の話が広がり、そのバリエーションとして再び持ち上げられてきたということだろう。レンタルビデオでもじつに16年近くの時をへて再び当時の人面犬ビデオが並ぶようになっている。

髪結い女

韓国の話。夜道、前の方を伝統的な服を着た若い女性が歩いている。髪もきちんと伝統的な形に纏め上げられており、きちっとしていて清々しい。魅力を感じた男はついに堪らなくなって声をかけた。すると振り向いた女性の顔には・・・後頭部と同じように纏め上げられた髪の毛の塊が張り付いていた!!・・・いわゆる「むじな」系怪談である。

顔が3つある人

不可解な韓国の学校の怪談。80年代半ばにかたられたもので、日本の「花子さん」並に全国でパニックを引き起こした。学校で待ち構え、子供の前に出現する。出遭った子供は気絶、そのうち学校が怖いと登校拒否児が続出するようになり、そんなものはいないとおふれが出るようにまでなった。ただ、その姿や目的が全く伝えられていない。今は信じるものはいない。ナゾの妖怪である。

子供の首

韓国の怪談。警察官が巡回していると、あるビルの屋上の縁から、子供が首を突き出して下を見ている。びっくりした警察官はなんとか子供を降ろそうと説得するが、にやにやするばかりでいっこうに首を引っ込めない。警察官はアイスを買ってきて、ほら、これをやるから、下に降りてきなさい、という。すると子供の首が見えなくなった。ほっとした警察官の後ろで、声が聞こえた。「ほんと?」・・・・そこにはビルの外壁をするすると降りてくる子供の「首だけ」があった。

ニューヨーク地下水道の白いワニ

昔からの都市伝説で今もしっかり語り伝えられている。ニューヨークでかつて子ワニを飼っていた人が大きくなりすぎたので下水に流した。すると地下水道に流れ込んだワニはしっかり成長し、日にあたらないから真っ白な姿となって、日夜ひそみ入り込んでくる獲物を狙っているのだという。

ピピェタインタオ

ビルマのだるま。縁起がいいとされるのもだるまと同じ。おきあがりこぼしになっている。真っ赤な体に肌色の女の顔、胸には二本の斧という不思議な意匠である。伝説はよくわかんないが何かありそうなのでここにあげておいた。

猿橋の鬼女

日本三大奇橋のひとつ、大月の猿橋には全国に伝わるのと同じような「手紙の怪談」が伝わっている。この橋の上では甲府の大橋のことを口にすることは禁忌とされていた。ある旅人がうっかり大橋のことを口にすると、一人の女が現われ、一通の手紙を大橋まで届けて欲しいと頼んだ。旅人は大橋への道すがらだんだんと奇妙に思えてきて、手紙を開くとそこには「この男を殺すべし」と書かれていた。そこで「殺すべからず」と書き直して大橋に着くと、異様な目をした女が立っていた。手紙を渡すと、女は急ににこやかになり、そのまま立ち去ったという。大橋は今はない。・・・こんな話を聞いたことがある、という人はたいてい遠野物語で聞いたのだろう。だがこういう話はかなり広く分布しており、その源が遠野とは考えにくい。この話で不思議なのは目的がわからないことである。大橋をライバルとして憎んで「大橋の名を出すな」とされたというわけでもなさそうだし、何やら土俗的な信仰の存在を強く感じる。ひょっとすると鬼女は実在の人間だったのかもしれない。

太郎カッパ

遠野に今も残る大きな淵(というより今は河川改修により広大な池のようになっている)に出没したというカッパ。東北に残るカッパ淵はいずれもカッパが身を隠す事ができないほどに枯れ浅く細い流れになっているところが多いが、ここは広く、今でも出そうな場所である。但し余りにも明るく広いので、晴れた日は望めないだろう。

妖怪ヨダソ

校庭のブランコを4時4分4秒に見ると、妖怪ヨダソが座っていて、ナイフで刺し殺される。これは古くは3時ばばあ、新しくは4時ばあば、5時じじいの流れをくむ不定形な子供伝説のひとつである。

>つづく