2005年11月21日

ナミビアを襲うサタンの群れ

おひさしゅうございます。ほんとはウェールズのアブダクト伝説の記事を訳したかったけど、こっちのほうが興味あり。以下てきとうに抜粋訳。

悪魔がナミビア北部を破滅させる

ナミビア(ヴィントフーク)
2005年11月18日Oswald Shivute、Oshakati

ナミビア北部の多くの人々が恐怖のどん底に陥れられている。所謂悪魔が不可解な現象で人々を震え上がらせているのだ。10人以上の牧師と学校組織が学校や村々にかけられた呪いを解くべく戦っている。Ohangwena地方のOshidhiya村から来た17歳の女生徒(Ozizi共同学校の8年生)は、自然に火がつくので衣服を身に着けることができないと言っている。21歳のJohannes NghidipoはElyalyatika村から来たが、足に切断の必要があるほどの火傷を負っていた。OhangwenaのOshigamboの近くのMumbwenge Combined学校の41人の生徒はみな学校の校庭に逃げだしサタンから逃れようと悲鳴をあげた。Mumbwenge Combined学校の校長Helena Makiliは昨日ナミビアで「私たちは本当にどうしたらいいかわからない」と洩らした。彼女によると学校にいる514名の人間全てがこの現象で正気を失っているという。事件は3年生の生徒の間で7月8日に発生したことに始まる。それが1、10年生を除く全員に広がった。生徒の両親が呼ばれOnandjokwe病院に送られたが、全く異常は見つからなかった。校長は異なる教会から牧師へ連絡することに決めた。7名が祈りのために集められた。しかし生徒は寝転がったり叫んだりしつづけて、結局「悪魔」を止めることはできなかった。他の教会から呼んだ牧師の祈りも成功しなかった。

彼女によると子供たちは長い棒を持った黒いモノを見るという。「サタンよ去れ、僕らと先生をほっといてくれ、サタン、僕らはおとうさんおかあさんから勉強をするように学校に送られてきたんだ、お前にやられるためじゃない」この「現象」が始まったとき子供たちはそう叫んでいたとMakiliは言う。彼女は本年度の教育が深刻に妨げられたと言った。「こんなことになって、彼らが実りを手にすることなどできるのか」もうわからない、という。

Ozizi Combined学校の校長Armas Kashiimbiはナミビア人に、女生徒の一人が不可解な現象に襲われていると語った。彼女が両親と家にいると、衣服にすぐ火がつくのだ。学校にいるときはまだましだという。少女の村Oshidhiyaの情報筋によると彼女は焼かれるのを避けるために裸でいなければならない状態だということだ。「家族は深刻な問題に直面している。スピリチュアルな指導者に助けを求めている」と村民は言う。

Omusati地方Okahao近くのEpangu村から来たKlaudia Silas (45)は、彼女の息子がOkapyakambidhiの呪術師の家で不可解な火傷を足に負ったとナミビア人に語った。11月2日のElyalyatika村から来たAngelikaという女性がNamashanaに語ったこととして、彼女が黒い牛を呪術師の家に運ぶのを息子が手伝ったことがあるという。彼女が呪術師としてそこを卒業しようというときだった。(伝統的に呪術師として師匠から卒業するときには黒い牛が贈る習慣がある)Silasがナミビア人に語ったことによると、Silasの息子は恐らく寝ている間に足に不可解な火傷を負ったという。「Oshikukuカトリック教会病院に運びました。すぐにオシャカティ州立病院に送られました。医師は息子の両足を金曜日(今日)切断せねばならないと言いました。呪術師が息子に何をしたのか、本当にわからない」Silasは語った。彼女はOgongo警察に訴えたが、これは伝統的な問題で、伝統的な首長のところへ行くべきだ、と言われた。「首長のところに行きましたが、病院に行くように言われたんです」彼女は言った。Silasは首長が呪いを怖がってこの件に関わりたがらなかったのだと主張した。Nghidipoは何が11月3日木曜日の夜彼に起こったかわからないとナミビア人に語った。オシャカティ州立病院のベッドの傍らで、Nghidipoは11月2日に彼と彼の甥John MathewがAngelinaという女性がOkapyakambidhiで彼女の牛を呪い師Kaputuの家に連れて行くのを助けたと言った。「夜、牛はAngelikaに殺された。そうしなければならなかったのです。」彼女は牛の血を飲み、調理されていない腹肉を食べた。その後私たちのために肉を料理して、卒業式が続いたんです。呪術師KaputuはママAngelikaを呪術師と受け入れました。宴会は翌日まで続きました。」

木曜の夜に彼らは寝付いた。そして翌朝目覚めると、彼は両足が深刻な火傷を負っていることに気が付いたのである。

「酷い火傷だったけど、痛みは感じなくて、後になってから痛みが来ました」「誰も僕がどうやって火傷を負わされたのか説明できる人はいませんでした」Nghidipoは語った。(all africa.com)


〜未開という言葉を使いたくないのだが未開の地に多い「怪奇現象フラップ」である。それぞれが別の事象であるにもかかわらず相乗効果で大きな騒ぎになってしまう。東南アジアに多いが、ここまで酷い「実害」があたえられるのもアフリカならではか。それぞれに説明をつけることもできようが、アフリカの厳しい現実の反映と共に、外から押し付けられた宗教と伝統的な宗教の対立から生まれる心理的葛藤がもたらすものの大きさを改めて実感させられるのである。彼ら(彼女ら)の名前、病院の名前、教会の名前、呪術師、全てが葛藤を反映している。社会病理に最も敏感に反応するのは子供である。