赤魚需

:漢字が出ないので部首で分けた。「本草魚類図」より。人魚の変態形だろうか。人間の部分は坊主頭だけしか残っていない。宗教的な感じがする。

大神社姫

:越後の海岸にはよく怪物が上がってきたらしい。これは予言獣の一種であるそうだが、女頭龍魚身の人魚のようなものである。但し、全長6メートルもある。

:とにかく臭いらしい。孫文も愛読したという中国の有名な怪物誌「山海経」をまねて編纂された「姫国山海録」に収録。この本にはユニークな「虫」がたくさん出てくる。山海経より物凄くスケールの小さい内容が泣かせます。千葉の葛飾郡永宝寺の池に住み、がまがえるに似るが全長2メートルとばかでかい。声は雛のようだという。亀の一種のような感じもするがナゾである。

羽の生えたカッパ

てかこれって希にいる飛べるニワトリのような気もするのだが。

蛇女

濡れ女のほうが有名だがこのストレートな名前の生き物も報告されている。美人顔らしいが巧く書けなかった、すまそん。なんとなく轆轤首だな。宇賀神みたい。

石虫

火打ち石を食べるという鞍馬の神秘的な虫。あの独特の雰囲気はこんな奇妙な生き物がいても不思議は無いなあ。20センチに満たない白い虫で腹は赤みを帯びているそう。なんとなく現実味が有るが、「姫国山海録」が出典じゃなあ・・。

ぬえ

ご存知怪鳥ぬえだが、描写のとおり書くとこんなんなってしまうんですが。サル顔虎足蛇尾っぽ。まぬけだ。

お茶の水の水中の化け物

「姫国山海録」より。水を吐くことを除けば何らかの微生物のコロニーと推定できなくもないのだけれども。

落ち武者

古戦場では今でも出ますよ〜。

奥州会津の怪獣

日本幻獣史最凶の怪物。18世紀後半に人の子をさらっては食っていた。最後は大筒を二発撃ち込まれて成敗された。背の高さは150センチと低いが異様に長い鼻と5メートル余りの尾っぽが独特。口は耳まで裂けていて、全身はひき蛙のようだったという。

新潟親不知の怪物

見世物として昭和10年に巡回していたものらしいが、写真絵共に全く残っていない。鯨の顔、蝙蝠の体、人の足で全長二メートル半、羽を広げた幅は4.5メートルにもたっしたとのこと。マユツバでも信じたくなるユニークな怪物です。

雷龍

雷とともに落ちてきたもので、タツノオトシゴ状態だがかなり大きい。まったくもってナゾの生物。

霊蝶虫

「姫神山海録」より。大和国で1761年の夏から秋にだけ現れたナゾの虫。青い羽で飛び回り刺されると死ぬほどだが、呪文歌で難を逃れられるという。

信濃青沼の怪虫

虫といってもあきらかにカッパ系。カエルに似て直立歩行をし、舐められると「虫病」というものになるという。なんだか掴み所の無い生き物だ。

水虎

ようは中国のカッパなのだが、てきとーにアレンジしてみた。

丹波笹山の虫

赤海老のようだが蛇をよく食べるという不思議な虫。

魑魅・魍魎

「魑魅魍魎」は時代劇で悪人どもを呼ばわるセリフで有名だ。妖怪・怪物のイメージで使われていることが多かろう。モウリョウについては屍を食らう鬼だったり(鳥山石燕「百鬼夜行」)、平安の夜を騒がせたという地獄の火車だったり、山沢に息づく木霊だったり、悪さをするカッパだったりと散々な呼ばれ方をしている。でも、もともとは土俗神のたぐいだったようだ。前者「ちみ」は山の神、「もうりょう」は水の神(「和漢三才図絵」)。あるいは「魑魅」の魑(ち)が山の神、魅(み)が沢の神、更に「魍魎」の魍(もう)が山川の怪神、魎(りょう)が山水木石の精霊というほぼ同じ意味の重複語(このほうが厳密ぽい)。八百万の神のように、自然の物から発した妖精・妖怪のたぐいを総称して「魑魅魍魎」とし、とくにモウリョウについて中国の古来の伝説、即ち三歳くらいの子供の形で赤黒い体色をしていて、耳が長く人の真似や人を惑わす事をよくしたという話しが、カッパなどのイメージと重複してしまったのが真相のようだ。このへんの語源を追い求めるとかなりキリがないのだが、私はどうもいずれも「鬼」を辺に持つ漢字4つであらわされたこれら怪物は、かつて日本の山野を支配したモノどもが、伝来の仏教や神道に追いやられた古い神神のように思えて、気になって仕方ないのだ。

一角獣

一角獣というと西欧中世の伝説上の生き物、うら若き乙女の歌声に呼ばれて顕れる神秘的な馬の妖しが思い浮かぶかたも多かろうが、じつはもともとは中東のほうの幻獣で、4600年以上前から伝えられる!じつに古い生き物らしい。中世ヨーロッパのイメージは良く知られるように北氷洋に棲むイッカクという鯨の一種の牙が長く伸びたものが、伝来するうちに伝説を付加されてつたえられたのが真相と言われる。これはイランの彫刻をもとにいーかげんに書いてみました。前足は曖昧だったので無い物としてみました。ちなみに体は「コブ牛」だそうです。

蛇蛸、たこへび、石距(てながだこ)

これは驚くべき事に今でもそう信じられている地域があるのだが、恐らく日本だけのものだろう。「変身モノ」は東洋に多い怪物の在り方だけれど、これは蛇が水に入って「タコ」になる、というものである。夜中に、誰にもわからないように変じるといわれるが、タコとヘビが結びつく理由もないので、何かしら「ホントかも」と思わせるところがある。タコは8本足だが、このヘビの化け物は7本足であるとも言われる。クマグスもそう書いているらしいが、逆にタコの奇形で足がうじゃうじゃ沢山あるものが蛇の化したものとすることもある。そう言われてみると足のうじゃうじゃたくさんある蛸って、ギリシャ神話のゴーゴンの頭に似ているかも。日本の伝説は西欧伝来のものとかが微妙に混ざっていることがあるので、あながち外れてはいまい。

やかん(野干)

狐の変名だが、そもそも日本ではキツネ自体様々な伝説を付けられ無数の呼ばれ方をされており、これも調べると微妙に違うらしい。江戸初期くらいには野干をキツネをひとまわり小さくして尾を大きくして木によく登るという書かれ方をしている。仏教に出てくる「ジャッカル」を翻訳したことばを真相としている人もいる。クマグスはジャッカル→シャッカル(仏・露語)→射干→野干と書いている。人肉を食らうとか。

さとり

:山奥にあらわれ人の考えている事を全て当てて見せるという山の怪のひとつ。危険。

水妖

:ウンディーヌのイメージ。

手長足長

:ふたりで1セット。

天吊し

:夜中に天井から下がってくる稚児の怪異だとか。きしょい。。。

天馬(ペガサス)

:ギリシャ神話系の怪物。

やまわろ

:山の野人でさまざまなバリエーションがある。

ざしきわらし

:もともとは青森の庄屋にあらわれる怪だったのが今では漫画家の事務所に出るようにまでなった。

悪魚

:江戸時代にはいろいろなものが海からあがってきたものだ。綺麗な顔して炎吐き、長髪垂らして波間に揺れる。なんだこりゃ。

アマビエ

:江戸から明治にかけてはやった予言獣のひとつ。なんだこりゃ。

アマビコ

:もとの絵はもっとかわいい。ちょっと予言獣らしき意地悪さを書こうとしたらやりすぎた。

アンズー

:アッカド時代の半人半鳥の生き物。古い伝説。シュメール時代にはライオンの頭の鷲だったとか。プロメテウスが火を盗んだようにアンズーは天命の書板を盗んだとメソポタミアの神話は伝える。

アリエ

:予言獣もここまでくるとかわいい。

グミョウチョウ

:東洋に広く伝わる天界の鳥の伝説。美しい声で鳴くカリョウビンガは有名だがこれは地獄の人頭杖に似たちょっと気味悪いイキモノ。片方が寝ているときは片方が起きていたり、片方が男で片方が女だったり。仏教もいろいろある。

豊年魚

:明治時代の予言獣。もうこのころにはすっかり土俗として定着してしまったというか、拝み屋の御札の形式化した図柄でしかなくなっている。ので殺してみた。

亀女

:予言獣の一変種。亀の体に女の顔、というのは明治時代のギラギラした図柄によくあっている。

亀の甲羅から女の首や手足を生やした奇矯ななりの生物。水中よりあらわれ夜毎泣き 声をあげ人を寄せると豊作と疫病の予言を告げて波間に消える。浦島太郎に助けられ た亀が神女に変じ蓬莱島へ招いたという古い伝説も残っているが、こちらの亀女とは 別物の模様。

(亜種)亀姫、ほうねん(豊年)亀、和尚魚

(近似種)予言獣の仲間としては、件(くだん)、くたへ、あまひこ(尼彦)、アマビエがある。いずれも豊年と疫病の流行を予言し、自分の像を紙にうつして家に貼れば守り になると言っていなくなるパターンが多い。くだん(おそらく「くたへ」も一緒)は牛身人頭で予言等して死んでしまう生まれたての仔牛。内田百閧フ短編や見世物小屋のインチキ剥製で有名になった。

(間違えやすい言葉)

千亀女 せんがめじょ:若潮酒造協同組合 鹿児島県曽於郡志布志町の焼酎ブランド、これは千亀女という美人にまつわる伝説に基づいており、亀女と はまったく違うものである。

志水亀女 しみずかめじょ:徳川家康の側室。家康に嫁ぐ前は子供一人をかかえた未亡人だった。

おかめ:お多福と同義。亀女(かめじょ)と呼ばれる室町時代のブサイクな貞女が元になったという説がある。

(俗語)亀女=ドジでのろまな亀(スチュワーデス物語)

猫蛇鳥

:大阪に出たってブラックワイドショ○で言ってた。

>つづく